「不安から一歩前へ」卒対委員が決定

2025年2月14日、山崎小学校の高学年図書室において、5年生保護者による卒業対策委員(以下、卒対委員)決めが行われました。

この日は学校行事として授業参観が実施されており、多くの保護者が来校していました。参観後には学年や学級ごとに懇談会が予定されており、5年生の保護者は高学年図書室に集められました。懇談会に先立ち、卒対委員決めが行われることになりました。

5年生の学年主任より卒対委員についての簡単な説明があった後、現在PTA本部に所属していて過去に卒対委員を経験した保護者より、活動内容や経験談が語られました。しかし、その時点では立候補者は現れず、会場には不安そうな表情が広がっていました。

そこで、PTA会長である私より、次のような説明をしました。

  • PTAは任意団体であり、活動も任意であること
  • 卒業する子どもたちにしてあげたいことをやる場であること
  • 活動内容は委員が自由に決められること
  • 過去の活動は参考にしつつも踏襲する必要はないこと
  • PTA本部として、また会長として最大限のサポートをすること

こうした話を受けても、すぐに挙手する人はおらず、一旦時間を設けることになりました。その後、懇談会の終了が近づくころには、5名の保護者が卒対委員を引き受けてくださることになりました。

立候補してくださった方々は、活動に対する負担感を抱きつつも、やはり「子どもの卒業を良い形で祝いたい」という思いが根底にあった様子でした。先生の話、卒対委員経験者や私の説明により、「委員になること=重い責任」という固定観念が少し和らぎ、「自分たちで柔軟に決めていい」という安心感につながったように感じています。

現時点では具体的な活動内容は決まっておらず、これから委員同士で相談しながら決めていくことになります。近年は卒業記念DVD作成が恒例となっていましたが、作成にかかる負担や費用面での負荷も指摘されており、そうした点も含めて柔軟に見直していく方針です。

私自身は、卒対委員決めを終え、一定の手応えを感じています。PTA活動に対する保護者の多くが「大変そう」「誰かがやるだろう」というネガティブな印象を抱きがちですが、いざ関わってみると「思ったより楽しかった」「それほど負担ではなかった」と感じるケースが少なくありません。この日も、説明を経て委員を引き受けてくださった方々が、懇談会終了後には本部メンバーや私と雑談を交わし、前向きな雰囲気が生まれていました。

PTAという団体に対しては、依然として「やらされる」「負担になる」といった固定観念があります。しかし、実際には「子どもたちのために、できる範囲でできることをする」というシンプルなものであり、その自由さに気づけたとき、保護者同士のつながりはより豊かなものになります。

卒対委員となった5名の保護者も、これから話し合いを重ねながら「我が子の卒業をどう彩るか」を考え、思い出に残る時間をつくっていくことでしょう。その過程で、「やってよかった」と感じる瞬間がきっと訪れるはずです。

PTA本部としても、引き続き委員の方々と連携しながら、サポートを続けていきます。

投稿者 [会長] 常盤